超高額報酬が用意されている「治験ボランティア」
実際、興味はあるものの、「危険じゃないの?」といったリスク面を心配している人は多いと思います。
そこで、今回は治験ボランティアはどんなことをするのか、リスクはあるのか、もらえる報酬額などについて徹底的に解説していきます。
治験とは?
治験は、新しく開発された薬・健康食品の安全性や有効性を確認する有償のボランティアです。男女ともに18歳から行うことができます。
治験には3つの段階があり、それぞれの段階で試験の対象者や報酬額等が違います。
- 第1相試験
- 第2相試験
- 第3相試験
第1相試験
「第1相試験」は健康な人を対象とした試験で、薬の安全性を調べるために行います。
「安全性を調べる」と言っても「一か八かで危険か安全か」を調べるのではなく、
- 薬の成分が体に吸収されるか
- どのように体内を分布するか
- 代謝はされるか
- 排泄はされるか
といった効果以外の基本項目を調べます。
健康な人を対象にする理由は、治験薬の効果をしっかりと実証するためです。
仮に持病があって薬を服用している人が第1相試験を受けて副作用が出ると、その人が服用していた薬との相性が悪くて起こったのか、すべての人に同一の症状が起こるのかわかりません。
そのため、第1相試験は「健康な人」を対象に実施されます。ちなみに、「健康な人」とは持病を抱えていない人、投薬を受けていない人です。虫歯があって、薬等をもらっている人はNG。タトゥーをしていても受けられない場合があります。
第1相試験の特徴は、実際に使われる量の薬よりもかなり少ない量の薬が投与されますが、採血量が多いのが特徴です。また、この後に説明する第2・3相試験よりも高額な報酬をもらうことができます。
第2相試験
第2相試験は、治験薬を必要とする患者を対象にして薬の効果を検証する試験です。
募集している対象は、
高血圧の人、薄毛の人、喫煙者の人、血糖値が高い人、尿酸値が高い人、メタボの人、ニキビがある人、花粉症の人、リウマチ疾患がある人…
といったように様々です。
この試験では新薬の効果を確認するために、どれくらいの量をどのタイミングで服用すると一番効果が得られるのか、一番副作用が少なく安全に使えるのか、といったことを検証します。
第1相試験に比べて報酬は下がる傾向にありますが、その分リスクも低くなっています。
第3相試験
第3相試験は、複数の病院等で何千人・何万人と大規模的に検証する試験です。
この段階は市販薬として発売される直前の段階に当たるため、もっともリスクが低い試験と言えます。
治験ボランティアの2つのタイプ
治験には第1〜3相試験まで3つの段階がありますが、さらにその中でも「通院型」と「入院型」の2つのタイプに分けられます。
通院型の特徴
通院型は、病院に通って試験を受けるタイプです。
期間は日帰りで終わるものもあれば、1カ月以上に渡って通院する場合もあります。
入院型の特徴
入院型は、病院に入院して試験を受けるタイプです。
期間は短いもので1泊2日から、長いものだと1カ月以上に渡って入院する場合もあります。
入院型では、起床・就寝時間や食事の時間・食事内容等がすべて決められており、規則的な生活を送ることが求められます。また1日の中で定期的な検査が何回か実施されますが、それ以外の時間は外出・喫煙・飲酒などを除けば、何をしていてもOK(読書等)という場合が多いです。
お給料に関しては、「入院型」の方が「通院型」よりも高くなっています。
どれくらいのお給料がもらえるの?
治験は時給制ではなく、日給制となっています。
相場は1日あたり1〜2万円です。
ただし、第1相試験はリスクがあるため平均以上の報酬をもらうことができます。
また比較的自由な通院型よりも、完全に拘束される入院型の方が相場は高く、1週間で10万円程度が支給されることも珍しくありません。
結局、治験は安全・危険?
治験においては、新薬の投与を行うためリスク0というわけではありません。
特に第1相試験は開発された薬を初めて人間に投与する段階なので、人によっては副作用が出る場合もあります。治験で死亡した例については、国内・国外ともに少数ですが報告されています。
ただし、これまで治験を受けてきた人は何万人、何十万人といるので、実際に死亡する確率は雷に打たれるよりも遥かに低く、世間の人が感じるように大きなリスクがあるというわけではありません。
もちろん最後は自己責任ですが、報酬額を考えると、美味しい仕事と言えます。
治験で副作用が起きた場合の補償は?
万が一、治験中に副作用が起きたら、その時点で試験は終了となり、報酬や治療費・通院費用など金銭的な補償を製薬会社から受けられます。
治験のメリット・デメリット
それでは、治験のメリットとデメリットをまとめてみます。
高額報酬がもらえる
交通費・薬代・食費(入院タイプの場合)などの費用はすべて製薬メーカーが負担
社会貢献になる
副作用が出る可能性がある
生活が制限される
連続して治験を受けることはできない=休薬期間として、3〜4カ月参加できない
治験ボランティアの探し方
治験ボランティアを探すなら、必ず老舗の治験会社を通して応募しましょう。老舗の治験会社は厚生労働省から正式に認可されている会社で、責任ある臨床試験の治験のみを扱っています。
治験業界において、歴史と実績がある会社は以下の5社です。
- コーメディカルクラブ
- JCVN
- ヒューマンリンク
- ニューイング
- インクロム
それぞれの会社で募集しているのは、以下のような人です。いずれも登録無料なので、気になる人は登録してみて下さい。個別案件の報酬等に関しては、登録した人のみが見ることのできる仕様になっています。
ヒューマンリンク(関東、関西、福岡在住者向け)
20歳以上の健康体な男性・女性→詳細はこちら
ニューイング(関東、関西、福岡、佐賀在住者向け)
19歳〜80歳までの男性・女性→詳細はこちら
*【参考】このページは、以下の公的機関の情報を元に作成しています。