大学生から特に人気のある、映画館のバイト。
映画好きの人なら、一度は「こんな場所で働きたいなぁ」と思ったことがあるでしょう。でも、映画館のバイトって大変そうですよね。実際どんな仕事をするのでしょうか?
そこで、この記事では映画館のバイトについて、
給料
映画館で働くメリット・デメリット
面接時の服装・聞かれること・採用される方法
志望動機について
実際に働いている人の評判
以上の6点を解説していきます。
目次
映画館のバイトがする仕事内容
映画館のバイトでは6つのセクション(担当)があり、それぞれやることが異なります。
- ボックス(チケット売り場)
- フロア
- コンセッション(ストア)
- グッズ売り場
- プロジェクション
- 事務
最初はこの中の一つのセクションに配属され、1人である程度こなせるようになるまで練習します(希望セクションを言うことはできますが、必ずしもそのセクションに配属されるとは限りません)
そして最終的にはどのポジションもこなせるように、ローテーションしていろいろな仕事を覚えていきます。
ただしプロジェクション(映写担当)や事務は正社員や専門のスタッフが行うので、バイトはやらないことも多いです。
それでは、続いてそれぞれのポジションの仕事内容を見ていきます。
ボックス(チケット売り場)
ボックスは、券売機案内やチケット販売をする仕事です。
最近の映画館はお客さん自身でチケットを購入できる券売機を置いているところも多いのですが、そうでないところはすべて手作業でチケットを販売します。また3Dメガネの配布や上映前の映画の前売り券も販売します。
ボックスは全セクションの中で最も人数が少なく、容姿の整っている人が担当することが多いですね。
レジの操作やチケット・クーポンの種類など覚えることは多く、繁忙期には永遠とチケットを売らないといけないのでかなりきついです。
フロア
フロアがやる仕事は、上映前のチケットもぎり、上映終了後の清掃がメインです。
チケットもぎりは、チケットにチェックを入れて上映館を案内する仕事です。これはそこまで難しい仕事ではありませんが、とにかくスピードが求められます。
上映終了後の清掃は、次の映画が始まるまでにお客さんがこぼしたポップコーンやドリンクを片付ける仕事です。
映画館の規模にもよりますが、清掃時間はだいたい10〜15分程度と決まっており、手際よく清掃しなければ間に合いません。特に、ポケモンやドラえもんなど子供向け作品の後はきついですね。
他にはポスターの張替えや館内を巡回してゴミを回収したり、落とし物の管理も行ったりします。
グッズ売り場
グッズ売り場ではパンフレットや上映中のグッズ、上映前の前売り券の販売をします。
普段はそこまで忙しくないのですが、人気作品上映前には大量のグッズが納品されるので、この時はなかなか大変です。
コンセッション(ストア)
コンセッションは、ポップコーンやフライドポテト、ドリンクなどの調理・販売を行うセクションです。
調理と言っても、包丁を使ったりしないため誰でもできる作業です。ただしココは最も混み合う場所なので、スタッフ全員で手分けしてスピーディに仕事をこなしていく必要があります。
特に、人気作品が重なった時はお客さんの列が永遠と途切れず、地獄のように感じます。
コンセッションには、落ち着いて仕事ができる人、テキパキと仕事ができる人が配属される傾向にありますね。
プロジェクション
プロジェクションは、映写担当とも呼ばれています。
映写機の電源を入れたり切ったり、簡単なフィルターの清掃を行ったりします。
ただしこのセクションは失敗すると映画を流すことができず、大損害につながる可能性があるので、バイトがすることはあまりないです。
事務
事務はその日の売上集計をして、本社や配給会社にデータを流したりします。
ここもバイトはほとんど任されず、だいたいが社員の作業領域です。
映画館のバイト給料事情について
映画館のバイト時給は、サービス業の中では低いほうです。
地方なら800円〜900円前後、都心部でも1,000円前後といったところですね。
映画館で働くメリット・デメリット
次に、映画館で働くメリット・デメリットを紹介します。
メリット
まずメリットは以下の4点です。
やりがいがある
映画を無料で見れたり、ポップコーンが安くなったりする
映画好きの友だちができる・出会いがある
都内の映画館はたまに芸能人を見れる
映画館のバイトは覚えること・やることは非常に多いのですが、その分やりがいはかなりあると言えます。
また、社割で映画を無料で見れたりポップコーンを安く買えたりする点も映画好きには嬉しいメリットです。映画を見れる本数は1日○本まで、その日のシフトで削られた時間だけ見られるなどお店によって異なります。
映画館で働いている人は映画好きの人が多いので、映画友だちを作れます。スタッフは男女ともに10代後半・20代前半の大学生が多いので、職場恋愛もけっこうあったりしますね(男女比はおおよそ4:6)
都内の映画館であれば、たまに芸能人が見に来ていたり、試写会があると間近で芸能人を見れるので、ミーハーの人にもおすすめです。
デメリット
しかし、反対に以下のようなデメリットもあります。
立ちっぱなしなので足腰が痛くなる
時給が低い
長期休暇や土日祝日は休みをとりづらい
繁忙期は鬼のように忙しい
映画館のバイトは立ちっぱなしが多く、繁忙期は館内を走り回るので足腰にきます。
また先ほども見たように時給は低い傾向にあるので、ガッツリ稼ぐのはなかなか難しいでしょう。
春・夏・冬休みやGWなどの長期休暇はみんな映画を見に来るので、目の回る忙しさです。それ故に希望休みを出しても通りづらく、まとまった休みをとることも難しいのは大きなデメリットですね。
とはいえ、こういったデメリットがあっても映画館のバイトは映画好きにとっては非常にやりがいがあるので、常に採用倍率10〜20倍にもなる人気バイトです。
高校生でも映画館のバイトはできる?
残念ながら、ほとんどの映画館は高校生の募集をしていません。
なぜなら大学生やフリーター、主婦の方ですぐに募集枠が埋まってしまうからです。
また上映終了が22:00以降になることも多いので、22:00以降に働けない高校生は学校が終わってからだと中途半端な時間しか働けないので、採用しないという理由もありますね。
面接時の服装
映画館のバイトは非常に人気があるので、面接で良い印象を残せられるかどうかは重要です。
服装に関しては、スーツの必要はありませんが、清潔感があってシンプルなものが好ましいですね。
たとえば女性なら
スカート+淡いトップス+カーディガン(面接時は帽子は着用しないほうがいいですね)
白のパンツ+ニットも清潔感があって◎
男性なら
チノパン+ジャケット
チノパン+白シャツもシンプルで清潔感のある定番ファッション。
ジーパンを履く際は、ダメージジーンズや薄い青系統は避けて、濃いめのデニムなどがいいでしょう。
面接でよく聞かれること(内容)
映画館バイトの面接でよく聞かれることは、以下の通りです。
- どれくらいの期間働けるか
- 週何回、何時間、どの時間帯に入れるか(シフト)
- 長期休みはどれくらい入れるか
- 志望動機(なぜ映画館で働きたいのか?)
- 長所・短所
- 好きな映画・記憶に残っている映画はなにか
- これまで他にどんなバイトをしたか
- 体力はあるか(部活動はしていたか)
- これまで失敗をどうやって乗り越えてきたか
- もし芸能人が来たらどんな対応をするか
特に重要なのは1、2、3ですね。
経験則ですが、映画館のバイトを始めるなら最低でも半年は続けられないと落とされる可能性が高いです。なぜなら一つのセクション(担当)をある程度こなせるようになるには、6ヶ月ほどかかるから。
シフトの回数は多ければ多いほうが良いのですが、必要な時間帯などはそのお店によっても変わります。ただ、映画館のバイトスタッフは大学生が多いため、朝方から入れると喜ばれるかもしれません。土日祝日は最低でもどちらか入れないと落とされます。
長期休みに関しては、面接に受かりたければ「ガッツリ入れる」アピールをしないと厳しいです。他の志望者の人はだいたいみんな「長期休みも入れます!」と言います。
いずれにせよ、面接時は相手の目を見てハキハキと元気に話すことが採用されるための第一歩です。
志望動機はなんて話せばいいの?
志望動機はけっこう悩むところです。
これといった正解はありませんが、単に「映画が好きです!」と言っているだけでは落とされる可能性大ですね。
なぜなら「そうですか。では今後もお客さんとして来てくださいね」となってしまうから。
大切なことは「その映画館でしっかりと働ける意思を示すこと」です。
たとえば、以下のような感じです。
バイトを始めようと思ったのは学費を稼ぐためです。私は昔から映画が好きで、毎週1本は必ず映画を見るのが習慣となっていました。こちらの映画館は自宅から近く、以前から何度も足を運ばせてもらっており、いずれは私もここで働きたいと思っていました。現在は大学生で時間に余裕もあるため、土日祝日長期休暇も含めてシフトを出せると思います
バイトをする正当な理由+映画好き+自宅が近い(通いやすい点は重要)+シフトに貢献できるといった要素を入れました。志望動機を考える際は、面接官の立場になってどんな人なら採用したいかを考えるのが大切です。